プロフェッショナル仕事の流儀

上野 文雄01

理事 人事部次長

上野 文雄

教育研修センター長

「ヤサカで働いてよかった」
そう思えるような会社に

彌榮自動車の人事部は採用・教育・退社までを一貫して行なう部署だ。
上野は彌榮自動車唯一の理事でありながら人事部次長と教育研修センター長を兼任し、2020年で勤続22年。今まで約3,000人を面接し、現在彌榮自動車の第一線で活躍しているドライバーのほとんどが、上野の面接と研修を受けてきた。

かつては、京都市は全国一タクシーの売り上げが高いといわれていた時代もあり、地方のハローワークに出向いて就職希望者を集めることも多かった。最盛期には一度の出張で10人以上の新入社員を確保していたというから驚きだ。
近年は少子高齢化や働き方に対する価値観の多様化といった影響もあって往時のような大量入社というわけにはいかないが、それでも若い世代の入社と定着は順調に推移しており、社内には活気が満ちている。

彌榮自動車は「従業員を『採用』し『育てる』」会社。
タクシー事業者にとって最も重要なことは採用であると言われるが、人事部はその採用のみならず教育の両方を行なっているため、会社の根幹を請け負っているという自負、それと同時に大きな責任も背負っている自覚がある。

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― 上野は語る。

『私は人事部配属前にドライバー勤務経験があり、そのときにご夫婦のお客様に言っていただいた印象深い言葉があります。京都に観光でお越しになられたお客様でしたが、嵐山から京都駅までお供する車内、つまり旅の終わりですよね。また京都に来ていただきたいという思いで、京都のいろんな話をしながらお供いたしました。そうしたら、別れ際にこんな言葉をいただいたんです。”京都に来てすぐにあなたに会えていたら、京都の旅がもっとよくなったのに”と。』

『おもてなしの心をもって送迎して、こんな嬉しい言葉をかけてもらえる。 すごく魅力的な仕事だと、このときに心底そう思いました。A地点からB地点までただ人を送るだけのタクシーではなく、”カタチのあるタクシー”と私は呼んでいるんですが、自分がやりたい形が見えやすい会社・社風だと思うんです。
ドライバー経験があるからこそ、タクシーの素晴らしさや、タクシーで貢献できることを伝えられるというのはあるかもしれませんね。』

お客様のことをしっかり考えて業務をこなせば、
必ず明るい結果はついてくる。

"タクシー業務は因果応報"とは、新入社員の初任教習で上野がいつも言う言葉だ。苦情が出るときは、ドライバーの対応に問題があるとき。
どんなお客様でも、きちんとしたドライバーに怒ることはない。お客様のことをしっかり考えて業務をこなせば、必ず明るい結果はついてくる。

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『20年以上務めている私が言うと少し手前味噌なところもありますが、でもやっぱり、彌榮自動車というのは本当にいい会社だと思います。彌榮自動車の「三つ葉のマーク」には、「安全・快適・信頼」という三つの意味が込められていて、ヤサカの象徴としてとても広く知られています。お客様は「三つ葉のマーク」を見て乗ろうと手を挙げてくださいますし、タクシーはヤサカしか呼ばないと言ってくださるお客様もいらっしゃいます。
それも全て、先輩方が築いてきた実績なんですよね。これを引き継いで次の世代にに伝えていくのが、私たちの使命だと思っています。』

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Professional

上野 文雄が考える
「プロフェッショナル」とは?

『"三つ葉の担い手"を育て、
次代へと受け継ぐ』

『私たち人事部はただ採用の成否を決めるだけではなく、教育も担当しています。これから新しくヤサカに入社された方が、良い人生を送れるように、最終的にはヤサカでよかったと言って退職できるように。それに値する会社であることが大切だと思います。』

ヤサカという会社への入口でもあり、出口でもある部署。そこで数多くの仲間を見てきた上野だからこそ、ヤサカへの愛は深い。
上野のネクタイには今日も、自作の三つ葉のあしらいが光っている。