イベントレポート

レポート

学情「インターンシップ博」京都 In メルパルク京都2019年2月4日(月)開催

2019.02.20

特別講演「観光丸わかり講演」

パネラー紹介

彌榮自動車株式会社 人事部 人事課江畑 明宏
株式会社京都ホテル 人事課近藤 神奈
比叡山自動車道株式会社 常務取締役 兼
ガーデンミュージアム比叡 ゼネラルマネージャー
川元 博敬

1.企業紹介

これまでどのような仕事をされていたのかということも含めて

彌榮自動車株式会社

彌榮自動車株式会社人事部の江畑と申します。みなさんは「ヤサカタクシー」はご存知ですか?
「赤白の車色」に「三つ葉のクローバー」、そしてたまに見る「四つ葉のタクシー」で知られているヤサカ自動車の採用や人事、そして従業員の教育などを担当しております。

今は人事の仕事をさせていただいておりますが、約4年半前までは、営業ということで京都ホテルさんなどの宿泊業者、また大手旅行会社などのお客様に「タクシーやハイヤーを使っていただくセールス」をしていました。本日はそういったところからもみなさんにお話しできるかと思います。

株式会社京都ホテル

京都市役所前にて京都ホテルオークラを経営しております株式会社京都ホテル人事課の近藤と申します。本日はよろしくお願いいたします。

私は主に採用やインターンシップ、また女性活躍推進チームのメンバーといたしまして、従業員がより働きやすい職場環境づくりを目指し、ホテルサービスの裏方スタッフとしてスタッフがいきいきと働ける職場づくりをめざして取り組んでいます。本日はみなさまに業界の参考になればと思っております。

本日はどうぞよろしくお願いいたします。

比叡山自動車道株式会社 / ガーデンミュージアム比叡

ガーデンミュージアム比叡という比叡山の山頂にあります施設から参りました。そこで社長をさせていただいております。また、比叡山延暦寺に行くときに通る比叡山自動車道の常務取締役を兼務しております川元と申します。

私は、以前、京阪電車の社員でございました。現在は転籍しましたので違いますが、京阪に入社いたしまして30年間、レジャー観光畑を歩んでまいりました。ひらかたパーク、京都タワー、琵琶湖の遊覧船ミシガンにも携わった事がこざいますので、本日はその経験がみなさまに少しでもお役に立てればと思います。

2.パネルディスカッション

観光業界におけるそれぞれの会社の立ち位置について

彌榮自動車株式会社

みなさん、タクシー・ハイヤーといえば、よく「A地点からB地点までお客様をお乗せする、お送りするだけ」と思っておられるかと思います。ある意味、それは合っていますが、また違う仕事もしています。

それが何かと言いますと「観光の仕事」です。例えば、私どもは京都ホテル様にもタクシーを数多くご利用いただいておりますが、その京都ホテル様には「お客様のご要望には『NO』を言わないプロの集団である『コンシェルジュ』というセクション」があります。その京都ホテル様の「コンシェルジュ」から宿泊されているお客様のご要望で「今日はどれくらい時間があるから何処かに連れて行って欲しい」とご注文されます。時には「何処か桜が綺麗で人の少ないところに案内してほしい」など、そんなことできるわけないと思われるかもしれませんが、その「何処か」に対して何処をご案内するのかということを考えながら仕事をさせていただいております。

また、京都タワー様には、私どもも修学旅行や、一般のお客様もご案内いたしますが、お客様から「京都タワーや京都タワーサンド内で有名な飲食店、流行っているお店」を聞かれる事もあります。

そのお客様のご要望で「どこどこに行きたい」と言われた時、そこにどんなお店があるのか、どういう飲食店が入っているのかそういうところを考えながらお客様にご案内さしあげる、私たちは、できるだけお客様のご要望にコミットできるように仕事をさせていただいています。

株式会社京都ホテル

今は、日本全国そして世界各国から京都にお見えになるお客様が増えてきております。ホテルとしての役割は、まずゆっくりくつろいでいただけるような環境、観光でお越しになられたお客様にゆっくり休んでいただける空間づくりが必要になります。

また、安心・安全である事が必要です。私ども京都ホテルがお客様の第二のお家のような、「京都に行ったらまず京都ホテルに泊まろう」と思っていただける環境づくりが必要であると思っています。

さらにお客様に素敵な思い出をつくっていただくお手伝いをするということにもなりますので、まずはスタッフ一人一人が笑顔でお迎えできるようにイキイキ、また健康で元気でお客様をお迎えできるように、職場環境面でもスタッフに対し、配慮もいたしております。

比叡山自動車道株式会社 / ガーデンミュージアム比叡

比叡山の標高840m、そこに我々の職場ガーデンミュージアムがあります。ちょっと京都から見ると遠いですよね。

さて、最近の数字を見てもここ京都への日帰りのお客様が減っています。「これは何故かな?」とみなさん疑問に思いませんか。ある意味ではインバウンド、そして宿泊のお客様が増え京都が混んできたことが要因です。以前に比べ「京都って人がいっぱいだよね」というような声を聞くようになりました。京都市からは京都市内だけでなく京都市外にも、もっと集客を図って欲しいと言われています。

我々にとってもいかに京都市内のお客様を誘導するか、そして比叡山に上がってきていただくかが大切になっています。ガーデンミュージアム比叡では年間65,000人くらいの方がお越しになられます。
その後ろに控える比叡山延暦寺には年間500,000人の方がお越しになられていますので、延暦寺さんとタッグを組みまして集客に力を注がなくてはなりません。

京阪グループも今、比叡山には力を入れております。もちろんドライブウェイを利用して、車でお越しいただきたいですし、八瀬からは叡山ケーブル・ロープウェイを利用して山頂に来ていただけるようチケット販売をし、八瀬の方にお越しいただいたお客様も我々の施設にきていただくようグループで力をいれていくというのが我々の立ち位置であると考えております。

仕事の中で印象の残ったエピソードは?

彌榮自動車株式会社

私は京都府外の出身で大学の進学で京都にきました。もともと交通系に興味があり、縁あってこの仕事に就かせていただいております。以前はタクシー・ハイヤーの営業をしておりましたが、例えばG8やAPECのような京都や日本が注目される国際会議にヤサカ自動車が携わる姿を目の当たりにし「何でタクシー会社が?」と思ったのが入社後に感じたことでした。

そして、お客様には期待値があります。一例をあげれば京都ホテル様は、私どもにとってとても大切なお客様です。その京都ホテル様をご利用されているお客様は誰もが「接客サービスについて大丈夫だ」と思われますし、「間違いないし、最高のサービスを提供していただける」と思われます。だからご利用されます。当然ですが、その京都ホテル様から頼まれるヤサカタクシーに対する期待値は高く「京都ホテルさんが頼んでくださるタクシーやから安心できるし、大丈夫である。」と思われます。私たちはそこの期待値に対して応えていかなくてはなりません。

今私は採用の仕事を通じて中途採用でお越しになる方や、学卒採用でお越しになる学生さんに対して「私どもの仕事というのは、お客様の期待値に対して考えながら、そして感性を働かせながら提供して差し上げなければならない仕事をしています」というお話をしています。お客様によって答えって違うのです。例えば「Aさんに対して喜んでいただいたことがBさんに対しては喜んでもらえないことがある」というように、お客様によって正解は違うということです。

私どもの車は1日1,000台走っています。ということは1,000台の車は、それだけ多くのお客様をお供しているわけです。お客様それぞれに考える事が違う、だからそのお客様に対してどのように対応しなければならないかといったこともお話ししております。
そして何より私たちは、大前提としてお客様の命を預かる仕事をしております。そこにプラスして公共交通機関としての使命のもとに、そういうお客様に対してもきちんとしたサービスをしなければならないという事もお話しさせていただいております。

株式会社京都ホテル

学生の方とお会いする機会が大変多いです。
「京都で就職したい、ただ初めての土地なので不安等がある」ということから学校と長年の繋がりがある京都ホテルでインターンシップをしたいというご要望を受けることが毎年のようにあります。

都会という点では大阪や東京がポジションとしてはあるかと思うのですが「あえて京都っていうのは何故ですか?」とお聞きしたところ「京都は歴史があって、落ち着く空間である」との答えがあります。実際にインターンシップを1~2ケ月受けた学生さんが、「休みの間に、京都を散策しました、金閣寺に行きました、清水寺に行きました」という実体験の中で「やはり思っていた通り安心して過ごせる町だった。是非、就職も京都ホテルに就職したい」とおっしゃっていただく事も多くあります。私自身も京都に住んでいますが、そういった学生さんの声を聞くことによって京都への魅力を改めて感じて、じゃあ、「今度行ってみようかなぁ」とか、「日本全国の方から注目を浴びている京都で働けることはとても素敵なことなんだなぁ」と日々思っています。

みなさんも京都にいるからこそ見えない部分も沢山あると思いますので、是非、足を運んで色んな観光地にヤサカタクシーさんをご利用されて知っていただきたいと思います。

比叡山自動車道株式会社 / ガーデンミュージアム比叡

2つのことをお話ししたいと思います。

1つはひらかたパークについてです。私は、ひらかたパークに8年いましたので会社人生の中では一番長く在籍した部署です。そこで5年ほど園長をさせていただきました。ちょうどその頃は、関西にはたくさんの遊園地がありましたが、その遊園地が無くなり減っていくという時期でもあり、どんどん遊園地が消えていきました。

その中で何とか遊園地を守らなければならないということで、イベントの見直しや、施設の大幅な改装を実施しました。私が別会社に異動した後ですが、それらが、みなさんご存知かと思いますが「ひらパー」という愛称とタレントの岡田淮一さんを「ひらパー園長」に起用することによりV字回復し関西では珍しい遊園地として生き残ることに繋がりました。

もう1つは京都タワーに在籍していた時の事です。当時、京都タワーの展望部門はひらかたパークと同じように施設の老朽化が指摘されており、改装が必要でしたが問題がありました。それは修理するためには営業を休まなくてはならない事でした。その当時営業を休むことは死活問題でしたが、私は、ある程度の資金を投じてリニューアルしないとお客様は続かないと会社に対して提案をすすめました。その結果、京都タワーの展望部門は約4ケ月の休みをいただきリニューアルをいたしました。

今では、私がいた頃よりもお客様が増えております。それは京都の観光者が増えている、インバウンドが増えているということに繋がっているのではないかと考えています。

最後にメッセージ

彌榮自動車株式会社

京都で働く魅力は沢山あると思います。京都という場所は、「暮らしの中に歴史が溶け込んでいる、古くて新しい街」なのです。
世界遺産などの神社仏閣がありながら、京都にはみなさんの知っている最先端企業が多いです。

私たちの会社はそれらの企業様と密接に関わりあいながら、仕事をしています。いろいろな企業さんの行事がありましたら、そこへ車を提供する事や、トップの方の運転手を任されたりします。ですので、この仕事は本当に面白いと思います。京都にとても詳しくなれる仕事っていうのが私どもの仕事です。

もしみなさんが京都に興味を持っていただければ、私どものホームページをご覧ください。
2019年2月3日付の京都新聞の経済面に 「Myウェイ Myライフ」という、京都で活躍する女性を取り上げているコーナーがあります。そこに私どもの新卒第1期の女性が取り上げられました。是非、こちらの記事も一度ご覧いただければと思います。

株式会社京都ホテル

当社は1888年に創業し、今年で130周年を迎えた歴史の永い会社です。地域のお客様だけでなく、何十年もご利用いただく常連のお客様もいらっしゃいまして、観光雑誌に載っていないようなお店を教えて欲しいなど、スタッフに対して高度なご要望をいただく事も増えてまいりました。

そういった沢山のお客様のご要望にお応えできるように、当社では京都検定や、語学の研修など様々な研修制度を設け、スタッフの育成に尽力しております。

比叡山自動車道株式会社 / ガーデンミュージアム比叡

比叡山という聖なる山で働いておりますので、非常に心洗われるというのが当社の魅力かなと思います。

最後にみなさんに一つアドバイスさせていただきたいのですが、ひらかたパーク、京都タワーで観光に携わってきた経験からいえることは、「お金をかけて良いものをリニューアルしないとお客様は続かない」ということです。おそらく京都ホテルさんであれば客室のリニューアル、ヤサカさんでは新しい車の入れ替え、企業としてはやはりお金を回さなければならない。そのあたり、これからいろいろと会社を訪問されると思いますが、設備に投資をしっかりしている会社がこのさき生き残れる条件かと思います。そのあたりをしっかりとできる会社は、力ある元気な会社だと思います。観光の場合はソフト面も大事ですけど、ある意味ではハード面に対してしっかり投資をしているかどうかといったところも違った角度でチェックされてはいかがでしょうか。