レポート
「植治次期十二代」小川勝章氏 特別研修会2020年2月17日(月)開催
2020.10.08
「植治次期十二代」小川勝章氏の特別研修会を開催
2020年2月17日早朝、平安神宮応天門前。
集まったのは、彌榮自動車の従業員とヤサカ観光バスのバスガイド、総勢30名あまり。
その理由は「植治次期十二代」小川勝章氏の特別研修会が開催されるため。
小川勝章氏といえば、京都を代表する庭師「植治」の次期十二代目で、なんと「第52回 京の冬の旅」のポスターのモデルにもなった方!
そして小川氏の祖先にあたる7代目小川治兵衛氏は明治期から昭和を代表する庭師であり、有名なものだと無鄰菴(京都市重要文化財)、そして今回の「平安神宮神苑」を作庭された方なのです!
他所開催の場合だと、参加することもなかなか難しい小川氏の講演会ですが、今回はご縁があり彌榮自動車のために「特別に」そして「小川氏をひとりじめ」して行っていただくことになりました!
平安神宮神苑に入苑
神職様による境内概要の案内の後、参加者全員で昇殿参拝を行い、代表として粂田副社長が玉串を捧げました。
ここで小川氏にバトンタッチ。
小川氏からの自己紹介と、ご自身の目線から見た平安神宮についてのご紹介でおよそ10分!「私は変わっていますので…」とおっしゃいながら平安神宮の説明を行う小川氏。
その小川氏の話を真剣に聞き続ける参加者たち。
参加者に聞くところによると「この研修会参加したくてしょうがなかった!」とか「今日の最大のミッションは小川さんとツーショット写真を撮ること!」言っていた従業員も多数で、やはり京都の文化を牽引する文化人ということで、その人気は絶対なものだと痛感しました。
そのような前段のお話ののち、神苑に入苑。
南神苑入口の枝垂桜前で桜についての一般的な知識についての講義と、小川氏自身の桜に対しての思い入れを聞いたのち、西神苑に移動。ここでは、どの場所から「花菖蒲池を観るか」という「スペシャルシート」についての話題に。「みなさんはここをイメージされると思いますが…」としながら小川氏が立たれたのは池にせり立った岩の上。
しかし「ここは本殿北側にあるので「神様に見ていただくベストポジションは」ということから、導き出された場所は、なんとこちらに隠れている岩の上。
やはり、ものの見方というものは人それぞれの感性で大きく変わるということを強く実感しました。
そしてやってきたのは中神苑にある「臥龍橋」のたもと。
これは字のごとく「竜が臥す姿をかたどったもの」であり「橋の通り」渡ることもできます。ただ、小川氏が指摘したのがこの看板…
渡るときに気を付けないと「水と戯れる方がいらっしゃる」とのことで、自己責任で渡ることになり、渡ったのが粂田副社長。
最初は慎重に渡っていたものの「ポーズを取ってください」という小川氏のリクエストに応じてポーズをとることに。
関係者一同、副社長が「水に戯れることのないかどうか」ひやひやしたことは言うまでもありません。
そして泰平閣でいったん休憩ののち、今回平安神宮様のご厚意で公開していただいたのは尚美館(迎賓館)。
それぞれに部屋にある障壁画を鑑賞しながら、そこから見る最高の景色と東山三十六峰についてのレクチャーを行っていただきました。
終了したのは1時間半の予定を少々オーバーしたお昼前のこと。
今回の小川氏の講義を通じて、創業以来250年もの間に手掛けられた数々の作品と、そこに馳せたであろう想いにほんのわずかではありましたが、触れさせていただくことができました。
そして次代を引き継がれる小川氏が大切にされていらっしゃることや、物事を見つめる際の多様さの大切さなど、これまでとは別の視点で「庭を観ることの面白さ、そして大切さ」について感じさせていただきました。
最後に
彌榮自動車ではこの特別研修会の第2回も予定しています。
そして彌榮自動車ではこのような研修会や、他施設様からのご厚意で随時開催している特別研修会もあります。
現在は新型コロナウイルス感染症の影響もあり研修会自体の開催が難しくなっていますが、状況が落ち着いたらまた新たな場所での開催を検討しています。
観光知識や接遇のレベルアップを目指している方には、彌榮自動車での研修は興味深いものになると思います。タクシーでの仕事を迷われていらっしゃる方、ぜひとも参考にしてください!